展覧会遠征 岡山編17

 

 昨日は神戸のコンサートだったが、今日は岡山のコンサートに出かけることにした。しかし今日は昨日以上の冷え込みで、近畿地区にも各地で積雪が発生している状態。おかげでJRのダイヤが滅茶苦茶で、山陽新幹線が軒並み30分以上は遅れているという状況。仕方ないので私は新幹線の予約をキャンセルして、在来線で岡山に向かうことにする。それにしてもこの状況でも高いキャンセル料金を取られるのは納得しがたいところ。しかも特急券と乗車券が一体になっているせいで、まとめてキャンセルという形になってキャンセル料を二重に取られる(乗車券だけ残すということが出来ない)という悪質な仕組み。

 

 いきなり思わぬ出費を強いられることになったが、それでも予定時刻からそう大きく遅れずに岡山に到着する。途中の上郡などは完全に真っ白になっていたが、岡山は雪はちらついているものの積雪が特にあるという状況ではない。

  

上郡周辺は猛烈な雪

 まずは地下街をウロウロして昼食を摂る店を探す。結局は以前にも入店したことのある「はしや」「牛カツの定食(1717円)」を注文する。

  

 ここのメニューはおかずの品数が多く、ご飯を白飯と十六穀米から選べるのが特徴。ヘルシー志向なので女性に人気があっていつも混雑している。この定食もなかなか美味い。牛カツを薄切りにしているのはボリューム感を増すための工夫とも言えるか。醤油系でサッパリ頂く牛カツというのも悪くない。

 

 コンサートの開演は15時からだからまだまだ時間に余裕がある。美術館に一カ所立ち寄るつもりだが、それでも所要時間は30分程度だろう。時間つぶしのためにイオンの見学へ。それにしても巨大な施設である。買い物客も大量に押しかけており、おかげで駅前の高島屋はガラガラである。これだと高島屋も天満屋もそう長くはないのではないかという気がしてくる。

 

 とは言うものの、私は別にイオンモールで買うものもない。結局はサンマルクカフェに入ってコーヒーを頂きながら時間をつぶすことに。何やら不毛である。

 

 適当な時間になったところでイオンを後にすると美術館に立ち寄る。


「瀬本容子展 美しき金地テンペラ画の世界」岡山県立美術館1/29まで

  

 金箔地にテンペラ画を描くという独特の技法を駆使する瀬本容子の展覧会。絵画自体はそう技巧的には感じないのだが、かなり特殊な作成法だけに、相当なノウハウがありそうである。

 金地にテンペラ画という作品は、素朴な中に不思議な神々しさのようなものを感じさせる。やはり宗教的な感覚とキンキラキンは相性が良いということか。

 特殊な技法で宗教的な感覚を抱かされる作品と言えば、フレスコ画の有元利夫を連想させるが、有元の絵画がひたすら渋いのに対し、瀬本の作品は華やかさがあるところが相違点。それぞれに面白さがある。


 美術館の見学を終えた頃には開場時刻を過ぎているのでホールに向かう。今まで何回か訪れたことのある岡山シンフォニーホールである。巨大なホールだが、5割程度は埋まっている。意外に人気のようだ。


岡山フィルハーモニック管弦楽団 第51回定期演奏会 ニューイヤーコンサート

 

指揮/ハンスイェルク・シェレンベルガー

ヴァイオリン/松山冴花 

チェロ/ウェン=シン・ヤン

 

チャイコフスキー/幻想序曲「ロメオとジュリエット」

         ロココ風主題による変奏曲

J.シュトラウスU/喜歌劇「こうもり」序曲

サン・サーンス/序曲とロンドカプリチオーソ

R.シュトラウス/歌劇「バラの騎士」組曲

 

 新年コンサートらしく華々しくも楽しい公演。岡山フィルの演奏は、最初は管楽器の音程がしっくりこない感じであったのだが、それは徐々に解消され、最後にはかなりまとまりの良い演奏となった。アンコールはニューイヤーコンサートにはつきもののラデツキー行進曲。場内大盛り上がりの盛況で終わったのである。


 帰る頃には雨は雪に変わったようである。しかし寒さはかなり激しい。その中を路面とJRを乗り継いで家路にとついたのである。

 

 

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