展覧会遠征 姫路編10

 

 この日曜日には姫路の美術館へ。


「バロックの巨匠たち」姫路市立美術館で3/28まで

 16世紀末から18世紀初頭にかけてヨーロッパに新たな絵画様式が広がった。均衡を重んじていたルネサンス絵画と異なり、ダイナミックで強調された表現を用いる新しい絵画は、歪な真珠を意味するバロックと呼ばれている。そのようなバロック絵画を集めて50点の作品を展示している。

 登場当時はそれまでの常識を打ち破ったバロックだったのかもしれないが、現代の意味不明のアートを目にしている我々から見れば、古典的で大人しい絵画とも言える。本展の展示作品もよく似た雰囲気の作品が多いが、その中で特異性を持っているのは精密描写が多いフランドル絵画だろうか。

 意外と印象に残る作品が少ない中、桁違いの存在感を放ったのがレンブラントとムリーリョの作品。これが本展最大の目玉であろう。


 それにしても毎度のことながら、ここの美術館は駐車場の料金の異常な高さが頭痛の種だ。姫路城の観光駐車場と兼用しているので、駐車料金が3時間600円。周辺を観光する者なら妥当な料金だが、せいぜい1時間かそこらを美術館を利用するだけの者にとってはあり得ない高さ。この辺りの配慮のなさは、さすがにあのド顰蹙をかった菓子博を「大成功」と発表した姫路市らしくはある。

 

 

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