展覧会遠征 十津川編

 

 この週末は金曜日に関西フィルのコンサートだが、そのついでに前から行きたいと思っていた温泉を訪ねることにした。やはり最近は体調がヘロヘロなので、休養したいという気持ちもある。

 

 奈良方面に出向くことになるので、今回は車で大阪に向かうことにする。しかしこれが難儀。渋滞を警戒していつもよりかなり早めに出発したにも関わらず、3回も渋滞にはまってホテルに到着した時には時間ギリギリ。荷物と車を放り込むと慌ててすぐにシンフォニーホールへ向かうことに。公演前に夕食を摂っている時間さえないので、コンビニでおにぎりを買い込んで入場前に腹に放り込むという慌ただしさ。


関西フィルハーモニー管弦楽団 第281回定期演奏会

 

[指揮]飯守泰次郎(関西フィル桂冠名誉指揮者)

[ピアノ]若林顕

[管弦楽]関西フィルハーモニー管弦楽団

 

モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503

ブルックナー:交響曲第7番 ホ長調

 

 飯盛の演奏はやや一本調子に感じられ、どことなく冴えが感じられなかった。どこかが決定的に悪いというわけではないのだが、魂を揺さぶられるというタイプの演奏ではない。

 また関西フィルの軽めで明るめの音色は、ブルックナーのような分厚いサウンドで押していくタイプの曲には不似合いに感じられた。また第2楽章などは少々グダグダした感じがあり、どことなく退屈な印象の演奏になってしまった。


 コンサートを終えるとホテルに向かう。今回の宿泊ホテルはジーアールホテル江坂だが、とにかく腹が減った。ホテルに入る前に向かいの「十鉄」でチャンポンとチャーハンと餃子のセットを夕食に摂る。

 ようやく腹が膨れたところでホテルに戻ると、大浴場で入浴。シャワーが水漏れ故障とかで一切使用できなくなっているのが不便。以前からあちこち水漏れしているのは見ていたが、とうとう洒落にならない状態になったんだろう。

 

 この日は早めに就寝する。

  

☆☆☆☆☆

 

 

 翌朝は8時に起床すると朝食。腹が減っているので食が進む。今日は長駆して奈良の天川村までの移動なので、エネルギー補給が重要。

 

 今日の目的地の洞川温泉は山岳信仰の対象となっている大峯山の入口に位置する温泉街。とは言っても何も私は今から修験道の修行をする気は全くない(直ちに出家できるぐらい清く正しい生活はしているが)。ここに興味を持ったのは、この近くに面不動鍾乳洞と五代松鍾乳洞という二つの鍾乳洞があることからである。

 

 ホテルを10時頃にチェックアウトすると車でひたすら南下。大阪市内では渋滞に出くわすが、それを抜けると後は快調。南阪奈道路を降りると南下して国道309号線へ。起伏の激しい道ではあるが対面2車線の整備された道で走りやすい。

 

 途中で道の駅があったので立ち寄ってイノシシ串カツやイノシシコロッケを頂く。それは良いとして、何でここの道の駅はヤマザキなんだ?

 山道を快調に走行して天川村が近づいてくる。しかし長いトンネルを抜けた途端に風景が変わる。何と雪がある。これは想定外。当然ながら私の車はノーマルタイヤしか持ってないし、オートソックはあるもののチェーンなどは持っていない。しかも国道309号から離れると、道は登りの山道となり雨は雪に変わる。もし積もりでもしたら大事だが、まあ積もるほどではなかろうと腹を決める。なお後で聞いた話であるが、昨晩に雪が降ったのだとか。さすがにこの辺りでも4月に雪が降ることはそう多くはないとのこと。

 洞川温泉には10分もせずに到着する。山間の鄙びた温泉街という風情である。今回予約している宿は観峯荘にしぎだが、まだチェックイン時間までに余裕があるので、まずは面不動鍾乳洞に立ち寄りたいと考える。ただしもう昼時なのでその前に昼食。ちょうど鍾乳洞の登り口の近くに「そば処清九郎」という店があったので入店する。注文したのはニジマスとトロロそばのセットメニュー

  

 そばはなかなかうまい。この手の田舎の店はボッタクリのところが多いのだが、そういうこともなく内容的には良心的だと感じる。

 

 昼食を終えると面不動鍾乳洞に向かう。面不動鍾乳洞は山の上にあるらしく、そこまではモノレールで登るか徒歩で登るかの二者択一。軟弱な私は迷わずモノレールを呼び出す。

入口から進むとモノレールの小屋がある

 しばらく待たされた後、上の方からゆっくりとモノレールが降りてくる。林業用モノレールのようなものかと思っていたが、10人ほど乗れる予想よりも本格的なモノレールである。

 上から降りてきたモノレールは結構本格的

 モノレールは結構な急斜面を5分ほどかけてゆっくりと登っていく。途中の傾斜はかなり強いところがあり、背もたれに体を押しつけられるような箇所もある。また大木をスレスレにかすめている箇所もあり、これ以上木が成長したらどうするんだろうと心配になる。

左 木のギリギリをかすめる  中央 かなり急勾配  右 5分ほどで上に到着

 料金は上で入洞料と併せて支払い。往復料金500円に入洞料が400円である。鍾乳洞の入口はそこからすぐのところにある。ここは既に結構な高さがあり、温泉街を見渡すことができる。それにしても寒い。ある程度は予測してかなり厚着をしてきた(大阪だと汗ばむぐらい)のだが、それでもここの気候はさらに寒い。本格的な冬装備をしてこなかったことを少々後悔。

上からの眺めは絶景

 面不動鍾乳洞はそれほど長い洞窟ではなく、中を一回りして入口から出てくるタイプ。中は一本道なので迷う心配もない。そう大きな鍾乳石もないが、細かい鍾乳石が多数ある。天井の隙間から水が入り込んで浸食したようだ。内部は場面場面で照明での演出がしてあってなかなか面白い。

 面不動鍾乳洞を一回りすると、次は五代松鍾乳洞に向かうことにする。五代松鍾乳洞は温泉街を通り抜けて車で5分ほど走ったところ。

 

 この鍾乳洞も山の上ということでモノレールで上に登ることになる。こちらもモノレール往復500円に入洞料が400円だが、有料駐車場の料金500円がさらにかかる。

いわゆる林業用モノレールだが、とにかく傾斜がきつい

 こちらのモノレールはもろに林業用モノレールを流用したもの。先ほどのモノレールに比べると軌道などがかなり簡単なものなので、本当に大丈夫かやや不安になることも。しかも最大傾斜が35度とかで、その辺りになるとシートに押しつけられるを通り越して、体が後ろに回転して落ちそうな気がする。意外とスリルがある。

 

 上に着くとガイドに案内されながら洞内を回ることになる。下の駅でヘルメットを渡されたのだが、その理由は洞内にもぐるとすぐに分かる。とにかく狭い通路が多い。かがんで歩かないと行けない箇所が多数あり、頭をぶつける危険も高い。実際に私も派手に頭をぶつけてしまい、ヘルメットのおかげで頭にけがはしなかったが、首にもろに衝撃が来てこちらがおかしくなってしまった。

 鍾乳洞は下から上に上がっていく形式で、そう大きなものではなくコースも短い。狭い通路を抜けた上に開けた空間があり、そこが鍾乳洞のメインステージ。

 

 結構こじんまりとした洞窟だったが、洞窟探検の醍醐味は味わえると言える。ただし通路はかなり狭いので、巨漢の者ならかなりキツイのでは。相撲取りは入洞禁止である。

 

 面不動鍾乳洞の向かいにはゴロゴロ水なる湧き水の汲み場がある。これは山の上の洞窟から湧いている名水とのこと。近くには名水を利用したゴロゴロ茶屋なるカフェもある。そこで名水コーヒーとわらび餅で一服。なおペットボトルをもらってゴロゴロ水を汲んで帰ったが、カルシウム分の多い硬度がやや高めの水のようである。

  

 次は近くの蟷螂洞なるところに立ち寄ってみるが、閉めてあって入れない。どこに連絡すればよいのかも分からないし、諦めて引き上げることにする。

 蟷螂洞は鍵がかかっている

 さてそろそろもうチェックイン時刻。とりあえず早々に旅館に入ってしまうことにする。観峯荘にしぎは表から見た感じではややくたびれた建物に見えるが、内部は随所に手を入れてあり綺麗。私の通された部屋は12畳の広い部屋。観峯荘の名の通り窓からは山が見える。

  

 旅館に入ればまずは入浴。男性用大浴場に出向く。内風呂一つのシンプルな施設だが、そこに湯がダバダバと注がれている。加温・循環濾過の模様。泉質はアルカリ性の単純泉とのことだが、肌にネットリとした非常に感触の良い湯。単純泉と一口に言っても幅が広く、新湯に近いものもあるが、ここのは美肌系のアルカリ泉という特徴が強い。

 入浴を終えるとプラプラと散歩に出る。向こうの山に展望台が見えているのでそこまで登ってみることにする。龍泉寺から遊歩道がつながっているのでそれを登る・・・のだが、山道に入った途端に息が切れる情けなさ。

龍泉寺の奥から山道を登っていく

 これを登った先にかりがね吊橋という吊り橋があるのだが、これが実際に渡ってみると怖い。途中から足がすくんできたが必死でそれを抑えて渡りきる。

左 かりがね橋に到着  中央 た、高い・・・  右 渡りきってから振り返って

 展望台にはここからさらに5分ほど登るが、この時には既に足下はヨタヨタ。かなり情けない状態。これではもう一度鍛え直さないと山城攻略は無理だ。

 これが展望台

 展望台からの見晴らしはなかなか良い。ただ角度の関係で面不動鍾乳洞からの風景の方が良かったような。

 展望台から再びあの恐怖の吊り橋を使って降りてくると、町並みの散策。なかなかに歴史を感じながらの散策の途中で「亀清」で鮎の塩焼きと鯖寿司を頂いて一服。

 温泉街散策の後は亀清で鮎の塩焼きなどを頂く

左 子持ちアユの塩焼きに  中央 鯖寿司  右 これはサービスの盛り合わせ

 旅館に戻ってくるとテレビを見ながら一服。テレビは韓国の朴前大統領の逮捕のニュースばかり。この国の大統領は自分の取り巻きに便宜を図ったりなどの汚職ばかり。もっとも日本にも自分の取り巻きに便宜を図りまくっている総理がいる。籠池のような露骨なおべんちゃらに喜んで便宜を図ってしまうあたりが人間の小ささを示している。私も「安倍晋三記念館を建設したい」とでも言って便宜を図ってもらおうか。地域振興の調査のための視察旅行に補助金を出して欲しい(笑)。

 

 しばらく一服するとようやく夕食の時間。夕食は別室で鴨鍋を中心とした料理。これが鴨肉たっぷりでなかなかうまい。全体的にボリュームもあり、最後の雑炊はさすがに食べきれない。

 かなり腹が重い状態で部屋に戻ってくると、一息ついてから再び入浴する。快適至極。

 

 夜になって暖めた体が冷えてくるにつれて眠気がこみあげてくる。この日は早めに寝ることにする。

  

☆☆☆☆☆

 

 

 この日はなかなかに爆睡した。朝の6時半に一端目覚めるが、再び8時頃まで2度寝。

 

 朝食は8時半に。オーソドックスな旅館の朝飯。名水豆腐だろうか、湯豆腐が旨い。今日も元気だ朝飯が旨い。

 朝食を終えれば朝風呂。快適至極。小原庄助さん万歳。

 

 今日は予定がないのでチェックアウト時刻の11時近くまでグダグダと時間をつぶしてから宿を出る。宿を出ると昨日立ち寄らなかったエコミュージアムに立ち寄ってみる。内容は自然博物館といったところ。入場無料は良いが、壊れている設備が多いのが今一つ。

左 エコミュージアム  中央 内部  右 この地域の野生食材(動物)たち

 ここから川沿いを歩いて散策。この川沿いには複数の浸食洞窟があるようだ。その一つが蝙蝠洞と蟷螂洞。ただ「入洞するには管理人に連絡を」との表示があるのだが、その管理人がどこにいるのかが不明。結局は表から眺めただけで引き返す。

左 これが蝙蝠洞  中央・右 川沿いにはこの手の洞窟が多数ある

 これで洞川温泉を後にすることにする。今日は十津川温泉まで移動だが、その経路は宿の主人に聞いている。県道53号を通るルートを経由する。

 

 県道53号はところどころ狭隘箇所のある山道だが、そう特別に悪い道ではない。1時間もかからず国道168号に出る。国道168号は十津川方面への幹線道路だが、まだ整備が中途半端な上に以前の大水害での被害もあり各地で工事中。おかげで高速道路並の部分からすれ違い困難の狭隘箇所まで道路の状況がめまぐるしく変化する。

 

 国道168号をしばらく南下すると大塔温泉夢乃湯なる施設を見つけたので、昼食と入浴のために立ち寄る。レストランでジビエカレー(猪)を頂く。

 猪の肉にはさして特徴はない。普通のポークカレーよりは少し味が強いかなという印象。さらにデザートにくず餅も頂く。

 昼食を終えると入浴する。内風呂と小さな露天風呂があるシンプルな施設。泉質は含二酸化炭素・鉄−ナトリウム−炭酸水素塩・塩化物泉とのこと。肌当たりとしてはネットリした感じで洞川温泉と同系統。

 

 ちなみにこの施設にはなぜか展望台がついているが、残念ながら周囲は風景的には見るべきものはない。

  

橋と工事現場しかない残念な風景

 夢乃湯を後にするとさらにひたすら南下する。途中で谷瀬の吊り橋の近くを通過するが、周りは有料駐車場ばかりだし、昨日のかりがね吊り橋の経験から到底渡るのは不可能であることが推測できるのでパス。

  

谷瀬の吊り橋は通過

 さらにしばらく南下すると十津川村の中心部にさしかかる。ここで道の駅で休憩。今日向かうのは十津川温泉のさらに先の上湯温泉神湯荘なのでまだまだ先。つくづく秘境と言うべき場所だ。

左 道の駅十津川  中央・右 裏手はこの風景

 国道168号を過ぎて県道735号に入った辺りから秘境度は増していく。とにかく道幅が狭い。対向車が来たらすれ違いが不可。そんな道を延々と走ることになる。数キロの道だが、これが今日の一番の難所。そしてさらにぶったまげたのが宿の手前の坂。本当に登れるのかが不安になるような急傾斜。ドライコンディションだから突っ込めたが、ウェットコンディションなら嫌なところ。もし積雪でもあれば完全に命取りだろう。

  

左 この程度の幅の道路で  右 横手はこんな感じです

 ようやくたどり着いた上湯温泉神湯荘はまさに秘湯の宿。男女別の内風呂以外に屋外に貸切露天風呂が2つと男性用露天風呂に女性用露天風呂の2つがあるらしい。なお以前はさらに日帰り入浴用の川風呂なるものがあったらしいが、こちらは以前の水害で使用不能になってしまっているとか。

 部屋に荷物を置くと、とりあえず浴場巡りをする。最初は2カ所の貸切露天風呂。泉質はナトリウム−炭酸水素塩泉。加温・加水・消毒なし(夏場だけは温度調整のために加水)の源泉掛け流し。アルカリ性が強いかなりネットリとした湯で温泉析出物も結構見られる。なおどこの浴槽も源泉は同じはずなのだが、上の露天風呂よりも下の露天風呂の方が硫黄臭とネットリ感が強いように感じられた。先に入浴した客が水でも入れたか?

  

上の露天風呂(療の湯)

  

こちらが下の露天風呂(美肌の湯)

 男性用露天風呂は、行ってみると男性用である理由がよく分かった。開放感が抜群なのだが、開放感がありすぎて道路から丸見え。通行量の多い道路ではないが、これは女性は入浴できないわ。なおここに行くための橋が板が腐っていて踏んだら微妙に沈むのが怖い。

左 男性露天風呂(水の神)  中央 川向こうにあります  右 しかしこの橋が半ば腐っている

 開放感が抜群すぎる露天風呂・・・すぐそこが道路です

 内風呂は一番見晴らしの良い場所にある。天井が高い上に湯気抜きがあるようなので屋内でも意外と蒸さない。純粋に湯を楽しむのならここが一番良いかも。

  

 それにしても素晴らしい湯だ。こんな秘境までわざわざやってきた価値はある。洞川温泉でもかなり良質の湯だったが、そこからさらにワングレード上がる印象。しかしこうして源泉掛け流しを体験すると、塩素消毒がいかに湯を損ねるかが理解できる。ただレジオネラ対策をしっかり行いながら塩素を使用しないのはなかなか大変で、安直な施設などが塩素の大量使用に走るのは経済効率だけを考えると当然の行動ということになってしまう。

 

 浴場回りをして少し疲れた。それにここまでの長距離ドライブの疲労も出てきている。部屋に戻るとこの原稿を打ちながら夕食まで休憩。テレビをつけると阪神が広島に惨敗している模様。こんな山奥でもテレビがキチンと映ることに驚いたが、どうやらケーブルテレビらしい。

 

 6時になると別室で夕食。夕食はあまごの刺身などと温泉ウナギの蒲焼き。いずれも過不足なく旨い。旨い飯に良い湯があれば極楽というもの。

 食事を終えると露天風呂に入浴に行く。上の貸切風呂は使用中だったので下の貸切風呂へ行く。体のあちこちが疲労でグッタリしているのでそれを徹底的にほぐす。極楽極楽。

 

 部屋に戻るとしばしテレビを見たりなどマッタリと過ごすが、しんどくなってきたので布団の上で横になる。そのうちにウツラウツラとしてきて、結局この日は9時〜10時ぐらいには就寝してしまう。

  

☆☆☆☆☆

 

 

 さすがに床についたのが早すぎて、2時頃に一度目が覚めてしまう。最近は年のせいか睡眠力が落ちて中途覚醒が多くなった。若い頃は朝まで爆睡できたのだが。仕方ないのでしばしゴソゴソした後に再び横になる。この後はウツラウツラと寝てるような起きているような半覚醒状態。6時頃になると階下で朝食の準備が始まったり、周辺の部屋が活動を開始したりでにわかにやかましくなってくるが、7時まではそのまま横になっている。

 

 起床するとまずは内風呂で朝風呂。朝から良質な湯が体に染みる。入浴後は朝食だが、朝から飯が旨い。

 今日は変えるだけなので部屋で10時頃までグダグダと過ごす。どうやらチェックアウトは私が一番最後だったようだ。

 

 昨日も通った急傾斜の坂と道幅の狭い道路を抜けると十津川村の中心部。まっすぐ帰るのも芸がなさ過ぎるので、ここで湯巡りをしておくことにする。この辺りに日帰り入浴施設の「庵の湯」があることは調査済み。村営駐車場に車を置くと庵の湯へ入場。

庵の湯は川縁の階段を降りた先

 庵の湯は川縁に階段を降りていったところ。内部はカランが3つに内風呂と言った小さな施設。ただ目の前に川が見えて眺望は良い。泉質はナトリウム炭酸水素塩泉なのでアルカリ泉だが、含食塩とのことなので上湯温泉よりはややサラッとしている。あちらよりも温まるタイプのお湯のようだ。これもなかなか上質な湯。

 

 十津川温泉を堪能すると、車でさらに北上。今度は湯泉地温泉に立ち寄ることにする。滝の湯なる施設が最近オープンしたとのことなのだが・・・なぜか休み。確か定休日は木曜日のはずなのだが謎。仕方ないので泉湯を訪問することにする。

泉湯には露天風呂がある

 泉湯は外観は銭湯そのもの。内部は小さな内風呂と奥に川沿いの露天風呂。露天風呂の方はややぬるめ。なおここの泉質は単純硫黄泉とのことで、十津川温泉とやや異なる。ただやはりアルカリ性ではあるようでヌルヌル感はある。しかしそれよりも硫黄の臭いが強いのと、硫黄独特のやや刺激を含んだ肌触りがある。硫黄泉はその時は肌がややガサッとした感じになるが、後になってスベスベとしてくる。ここの湯もやはりかなり上質。

 

 上質の湯のハシゴしたところで一気に帰途につく。どこか途中で昼食を摂りたかったのだが、何時間も走りづめの間に昼食を摂る余裕がなく。結局は阪神高速の京橋PAで食べたカツカレーがかなり遅めの昼食という情けないことになったのである。

 

 今回は温泉メインの遠征だったのだが、十津川周辺の温泉は私の期待以上に素晴らしいものであった。今回訪問した温泉以外にも龍神温泉や湯の峰温泉など紀伊半島奥地には本物の素晴らしい温泉が多数あることを再確認した次第。もっと近ければ毎週でも通いたいぐらいだが、あの山道を延々と何時間も走らないと行けないのが最大の難点。

 

 

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