展覧会遠征 大阪ライブ編19

 

 今日は関西フィルのコンサートがある。仕事を早めに終えると大阪に移動。いつものごとく上等カレーでカツカレーを腹に放り込んでからザ・シンフォニーホールへと急ぐ。

 


関西フィルハーモニー管弦楽団第283回定期演奏会

 

[指揮]藤岡幸夫

[ピアノ]シプリアン・カツァリス

[管弦楽]関西フィルハーモニー管弦楽団

 

ラヴェル:ラ・ヴァルス

ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調

ヴォーン・ウィリアムズ:交響曲第5番 ニ長調

 

 フランスのラヴェルとイギリスのヴォーン・ウィリアムズの組み合わせは疑問を感じさせるのだが、実際にはヴォーン・ウィリアムズはラヴェルに管弦楽法を学んだことがあり、両者は交流を持っており音楽的影響も及ぼしているのだという。

 一曲目のラ・ヴァルスはまさに音色がはじけるような華々しい曲。極彩色のオーケストラを関西フィルがいつにない派手目の音色で現した。

 二曲目はカツァリスの名人芸に尽きる。軽妙かつ情感溢れるピアノ演奏が終始オケを引っ張り、それが関西フィルから普段以上の力を引き出した感がある。

 またカツァリスの神髄が発揮されたのがアンコールでのシャンソンのメドレーのような小品。深い情感の満ちた美しい音色が観客を魅了し、演奏後には場内から思わずため息が漏れたぐらい。

 三曲目のヴォーン・ウィリアムズは藤岡のプレトークによると「CDでは真価の分からない曲だが、生で聴くとその美しさに驚く」とのこと。この言葉はまさにその通りであった。特に魅力的な旋律が奏でられるという曲ではないのだが、曲自体の美しさに魅了されるタイプの音楽。また関西フィルもこの難しい曲を抜群のアンサンブルで見事な表現をした。


 今回はなかなかの名演であると感じられた。関西フィルのアンサンブル力もかなり上がってきているように感じられた。満足して家路についたのである。

 

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