展覧会遠征 大阪・西宮ライブ編

 

 今日は大阪出張のついでにフェスティバルホールで開催される大フィルのコンサートへ出かける。エリシュカのドクターストップをおしての最後の来日とのことで、ホール内はほぼ満席の状態。

 


大阪フィルハーモニー交響楽団 第512回定期演奏会

 

指揮/ラドミル・エリシュカ

独唱/木下美穂子(ソプラノ)、青山貴(バリトン)

合唱/大阪フィルハーモニー合唱団(合唱指揮:s章恭)

 

曲目/ドヴォルザーク:テ・デウム 作品103

          :交響曲第6番 ニ長調 作品60

 

 エリシュカの最後の来日となるコンサート。プログラムはオールドボルザークだが、国内では知名度の低い地味曲ばかり、しかしそれにも関わらず、エリシュカが指揮すると細かい表現が非常に緻密かつ表情豊かで、飽きさせることなく観客を引きつける。

 メインのドボルザークの6番などは、曲の完成度の点では7番以降に比べると劣るのは明らかで、冗長な部分も多く下手をすると退屈きわまりない曲になりかねないのだが、エリシュカは細かい表現を加えて、この曲が描くチェコの自然のようなものをありありと浮かび上がらせてくる。その辺りはさすがに見事であり、またエリシュカの要求に的確に応えていた大フィルの演奏もなかなかのものであった。

 最後は場内総立ちでエリシュカに対して暖かい拍手が注がれる心温まるコンサートとなったのである。やっぱりライブは良いなということを久々に強く感じさせられるコンサートであった。


 コンサート終了後はホテルに移動。明日は西宮でのケルン放送交響楽団のコンサートに出向くため、大阪で宿泊することにしている。宿泊ホテルは新今宮のホテル中央オアシス。ホテルチェックイン前にファミマでお茶や明日の朝食を購入。支払額は666円。これは「Oh! my God!」と叫ぶべきか(笑)。

 

 ホテルにチェックインすると入浴。私が泊まった部屋はトイレと風呂がセパレートになっているタイプ。また今回はツインの部屋を回してくれたようで広い部屋である。浴槽に湯を張ってから入浴。バスタブは決して大きくはないが、やはりこうやって湯に浸かれるのは一番。

 

 風呂から上がってユッタリすると早めに就寝する。

 

 

☆☆☆☆☆

 

 

 翌朝は7時に目が覚める。8時頃まで寝るつもりだったのだが、夜中に息が詰まって一度目が覚め、その後はいつもの習慣でいつもの時間に起きてしまった。悲しきサラリーマンの習性である。

 

 チェックアウト時刻の10時までにシャワーを浴びたりテレビを見たりなどマッタリ。接近している台風の影響でもう既に今日から天気が悪いようだ。やや季節外れの台風だが、こういう台風は往々にして大きな被害をもたらすので要注意である。

 

 さて今日の予定だが、ケルン放送交響楽団のコンサートは西宮で14時から。大阪を13時頃に出たら余裕で間に合うので、ざっと3時間ほどつぶす必要があるのだが、その方法が全く思いつかない。ネットで調べてみても大阪の美術館は今は何もない(大阪市美術館のディズニーアートなんざ行く気もしない)。そもそも大阪は都市の規模の割には美術館などが貧困なのだが、橋下府政以来それがさらに加速したので、最近の大阪の美術展は惨憺たるもの。京都まで足を伸ばせば展覧会もあるのだが、そこまでの時間的余裕はないのと、この雨の中で京都をウロウロする気もしない。

 

 結局、梅田まで移動してミンガスで朝食にカツカレーを食べると、フラフラと目的もないままに大丸に入店。しかし所詮大丸は服にしてもグッズにしても私の使用する価格圏とはズレが大きすぎて使えるものがない。やはり所詮私の使うようなものはイオン辺りが限界か。仕方ないので大丸内の茶店「茶寮有里」に入店して「栗パフェ」を頂いて一服することに。

 それにしても今の世の中ろくな話がない。そのろくでもない世の中に楔を打ち込めるチャンスが明日の選挙だが、残念ながら根っからのM体質の日本人は、あれだけ安倍の馬鹿ボンに滅茶苦茶されても、「もっと虐げて」というところらしい。最後は戦場に駆り出されて奴らの利権のための捨て石にされることまで望むのか。アホらしくて情けなくなる。本当に日本は独裁者にとっては天国だ。あんな馬鹿に支配させるぐらいなら、いっそのこと私が支配した方が日本も世界も幸福になる・・・といったショッカー的思想がこみ上げてくる。しかし昨今の世界情勢を見ていると「愚かな人間どもよ」といった定番台詞が素で出そうになるところだ。いわゆる愚民化現象が世界で同時多発的に起こっているようだ。いよいよ人類も種としての寿命を迎えつつあるのだろうか。

 

 喫茶でこの原稿を入力したりしながら時間をつぶしたが、12時を回ったところで一応軽く昼食を摂っておくことにする。とは言うものの、ガッツリ朝食カレーを摂ってからまだ2時間程度なので軽く済ませることにする。大丸のレストランフロアにあるそば屋「かさね」「鴨だしそば」を頂く。そばは悪くないのだが、やはり場所柄CPが激烈に悪い。

  

 そばを食べ終わったところでホールまで移動することにする。今回の私の席は3階の最後列の奥まったところ。頭の上に4階の床が張りだしてきていてかなり窮屈感がある。

 


佐渡裕指揮 ケルン放送交響楽団

 

指揮 佐渡 裕

管弦楽 ケルン放送交響楽団

 

プログラム

ワーグナー:ジークフリート牧歌

シューベルト:交響曲第7番「未完成」

ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」

 

 ケルン放送交響楽団は名門らしいなかなかに渋い音を出すオケ。それに対して佐渡の指揮は極めてオーソドックスなもの。定番曲に対して、堅実なオケがオーソドックスな演奏をしたという印象なので、取り立てて難は全くないのであるが、独特の魅力も特に感じなかったというのがいささか寂しいところである。


 佐渡人気で場内は大入りだったが、個人的には今ひとつ印象の薄い演奏であったということを否定できない。ちなみにこの公演はこの後、大阪、京都と回るのであるが、よくまあ大阪のチケットでなく西宮のを購入したものだと後でホッとすることになった。もし大阪のを購入していたら、台風の中を出かけることは断念せざるを得なかったところである。

 

 

 

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