展覧会遠征 大阪ライブ編39

 

 この週末はコンサートとMETライブビューイング。

 

 まず金曜の夜は大阪交響楽団の定期演奏会。かなり久しぶりの大阪交響楽団だが、わざわざ出向く気になったは、カーチュン・ウォンが振るとのことだから。以前に関西フィルを振った時にかなり独特の興味深い演奏をした記憶があり、注目していた指揮者であった次第。

 

 仕事後に大阪に出向くとまずは夕食を。今日は阪急三番街の「グリル ロン」「Cセット(1050円)」を注文。

 ハンバーグ、クリームコロッケ、エビフライを組み合わせたオーソドックスなメニューだが普通に美味い。いわゆる出来合の盛り合わせではなく、きちんと調理してあるのだと思われる。コロッケなどが風味が良い。人気店であるが、やはりCPは高い。

 

 私が到着した時はやや早めだったのでほとんど待ち時間がなかったが、私が店を出た時には既に7,8人の待ち客が並んでいた。やはり人気があるようだ。

 

 夕食を終えるとホールへ。入りは7割というところか。意外と入っている。

 


大阪交響楽団 第218回定期演奏会

 

[指揮]カーチュン・ウォン

[管弦楽]大阪交響楽団

 

ストラヴィンスキー:バレエ組曲「プルチネルラ」

ラフマニノフ:交響曲 第2番 ホ短調 op.27

 

 一曲目のストラヴィンスキーは小編成の室内楽的な曲。しかし音色自体は近代的でキラキラした印象がある。ただ大響はアンサンブルがやや濁るのと、管楽器の音程に危なっかしさがあるのがやや問題。

 二曲目のラフマニノフはやや冗長さも感じさせる曲。カーチュン・ウォンの指揮はかなりメリハリを強調したものであった。弦のうねるような演奏などはなかなか良かったが、強奏になるとややアンサンブルが乱れてガチャガチャした音になり、うるささを感じてしまったのが大きなマイナス。


 大阪交響楽団は久しぶりに聞いたが、やはり相変わらずの弱点はあるなということを感じた次第。弦の音がどうしても濁りがちになるし、管は音程が危なっかしい。どうしても指揮者による解釈云々以前にそれらが先に耳についてしまう。カーチュン・ウォンの真価については残念ながら今回のコンサートでは確認しにくかった。

 

 もっとも以前に聞いた時に比べると大阪交響楽団は上昇傾向にはあると思う。相変わらずの雑さはあるが、それが雑さではなくて元気さに聞こえてきたら一皮むけるかも。

 

 コンサートを終えるとホテルへ移動だが、その前に小腹が空いた。以前から気になっていたラーメン屋「ラーメン人生JET」に立ち寄ることにする。ここも人気店なのでいつも行列なのだが、今日はたまたま待ち時間なし。「鳥煮込みのつけ麺(880円)」を注文する。

   

 普通のラーメンなら叉焼が入っているようなところに、代わりに鳥煮込みが入っている。豚肉と違ってサッパリした風味だが、それでいてコクはある。また太めの平麺を使用することで、麺にこしはありながらもスープが絡むように考えてある。なかなかに良く出来たラーメンであり、人気が出るのも理解できる。私が店を出る時には既に6人程度の待ち客が立っていた。

 

 小腹を満たしたところでホテルに移動する。今日の宿泊ホテルはいつものごとく「ホテル中央オアシス」。部屋の浴場でゆったりと入浴してくつろぐ。極楽、極楽。

 

 風呂から上がると疲れが出てくるので早めに就寝する。

 

☆☆☆☆☆

 

 

 昨晩はかなり爆睡をしていた。目が覚めたのは6時半頃。起床すると買い込んでいたおにぎりが朝食。朝風呂を浴びてさっぱりしてからテレビをボンヤリと見つつ身支度。9時前にはチェックアウトする。

 

 さて今日の予定だが、METライブビューイングを見に行くだけ。目的地は例によっての大阪ステーションシティシネマ。どこかで軽く朝食を摂りたかったがその時間と店がなかったので、結局は例によって割高のホットドックを劇場で買うことに。

 

 今回はいつもよりも大きめのシアターが割り振られていたようだ。しかしそれでも7割方は埋まっていた。意外に入っている。

 


METライブビューイング マスネ「サンドリヨン」

 

指揮:ベルトラン・ド・ビリー

演出:ロラン・ペリー

出演:ジョイス・ディドナート、アリス・クート、ステファニー・ブライズ、キャスリーン・キム、ロラン・ナウリ

 

 シンデレラのオペラと言えば、先日に「チェネレントラ」を見たところであるが、マスネの「サンドリヨン」はよりおとぎ話要素を前面に出している作品である。「チェネレントラ」に見られた説教臭さのようなものがこちらはない。

 ロラン・ペリーの演出はその物語を終始徹底したおとぎ話として盛り上げることに注力している印象。というわけで出演者の方もいかにそのおとぎ話を壊さないかが要求されるのだが、そういう点ではキャスリー・キムの妖精は実に見事であった。まるでディズニーファンタジーのような世界に載せつつ、圧倒的なソプラノを披露していた。

 ジョイス・ディドナートのメゾソプラノもなかなかに圧巻。王子・アリス・クートとの二重唱の美しさなどは見事なものであった。


 ビジュアル的にはステファニー・ブライズのマツコ・デラックスを凌ぐかというような巨体が妙なインパクトを持っていた。これはコメディ的には良いのだが、主役自身もどうしてもシンデレラ姫と言うにはガタイのごつさが肩出しドレスを着た場合に目立ってしまうと言うのはオペラ特有の難点。やはりオペラ歌手は体自体が一種の反響装置なのでガタイのごつい方が多いが、アップになるとそれがまともに出てしまう。この辺りは舞台と映画の違いであるとは言える。

 

 これで全予定は終了。昼食を摂ってから帰ることにするが、ここのところの暑さのせいかどうもバテバテで遠くまで食事に行く気もしない。結局は大丸レストラン街の「ル フィガロ」「エビフライ」を頂くことに。

   

 どうも昨日の夕食と同じようなメニューになってしまった。有頭エビのエビフライは味はまずまずなのだが、ライスをつけて1780円という価格は、やはりどうしてもCPの悪さが際立ってしまう。どうも最近は新世界界隈をうろついているせいか、食事のCPがやけに気になるようになってきた(手元に金がないことも大きな理由だが)。

 

 昼食を終えるとJRで帰宅したが、やはりどうにもバテバテで、結局は家に帰り着くまで爆睡状態だったのである。

 

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